2017年6月25日日曜日

CCIE R&S Written v5.1(400-101)受験記

Web上では
「筆記試験が難化している」
「周囲でCCIE認定を失効する人が続出している」
という意見が散見されたため、非常に身構えていたのですが、

この度CCIE R&S Written v5.1にPassし、
CCIE認定の更新に成功しましたので、簡単ですが学習方法等をまとめます。

■所感

私が前回受験したときは、Written: v4、Lab: v5

という組み合わせだったため、
IOS-XEのアーキテクチャについてや、EIGRP OTPや、
ISISや、Evolving Technologies(後述)は当時出題範囲外だったわけです。
PfRなんかもWrittenでは出題されていなかったと思います。

前回Writtenを受けたのは2014年3月ですので、
3年以上経過したことになります。
1度PassしたTrackとはいえ、それなりに苦労しました。

■受験Trackの選択

もともと、キャリアや共用ネットワークで使用される技術に興味があったため、
CCIE Service Providerで更新を目指しており、少しずつ学習をしていたものの、
日々の業務や転職活動により新規分野の学習時間確保が難しいことから、
保有TrackであるRouting and Switching(以下、R&S)を再度受験しました。

■出題範囲の確認

まずはこちらのページで出題範囲を確認します。
PDFでダウンロードし、自信の無い項目をチェックすると良いでしょう。

上記には日本語のページもあるのですが、
英語版をお勧めします。

理由は、英語の項目をそのままGoogle等で検索すると、
Ciscoの公式ページがHITしたり、そうでなくとも、
当該項目についてまとめられた有意義なページに辿り着けるからです。

チェックした項目に関連するページで知識を吸収しましょう。

■学習時間

通勤時間や昼休み、休日を利用して学習しました。
休日は3時間、平日は1時間を3ヶ月程度です。
合計で150時間程度かと思います。

■学習教材

CCIE Routing and Switching v5.0 Official Cert Guide Library

やはり公式本は安心感があります。

CCIE Routing and Switching v5.1 Foundations: Bridging the Gap Between CCNP and CCIE (Practical Studies)

CCNPからCCIEを目指している方にピッタリの良書です。

Evolving Technologies Study Guide

クラウド/SDN/OpenStackなどの出題範囲がコンパクトにまとまっており、
非常にお勧めです。なお「過去にダウンロードした」という方も、
定期的に更新されていますので、最新版をダウンロードすべきです。

2017年6月12日月曜日

ネットワークエンジニアの転職

転職先が決まったので、現在の状況や気持ちをまとめます。

■そもそもなぜ転職しようとしたか?
私は現在、客先常駐のネットワークエンジニアとして仕事をしています。
正社員として雇用され、自社ではなく他社のオフィスに通勤します。
いわゆる「特定派遣」というものです。

フィジビリティ検証~詳細設計~構築~運用が主な担当範囲でした。
経験を積む分には悪くない現場だと思いましたが、
一歩引いて現状の業務を考えると、以下であると気付きました。

・機器選定、要件定義などの上流工程や重要な意思決定に関われない
・類似の案件を繰り返すことになり、職務を通じた成長に限界を感じる
・1人月でいくらという契約なので、実績を上げても自社の売り上げに影響しない

私はもう何年も同じ現場に常駐しており、
担当案件は定期的に変わりましたが、
上記の3点が変わることはありませんでした。

職務を通じて成長できることがエンジニアの醍醐味だと思いますので、
類似のネットワーク構成を何度も構築して、
テストケースを作っては消化することは、
もはや私の成長には繋がらないと考えました。

構成の不備が見つかりながらも代替案を提案してリリースを成功させ、
大規模ユーザが利用開始しても、
どんなにしっかりとトラブルの解析をして報告資料を作っても、
運用のためマニュアルやツール等を整備して工数を削減しても、
これらは常駐先社員様の実績で、常駐先企業の売り上げに計上されるわけです。

常駐先企業の売り上げが上がったところで、
私の給与や賞与が高くなったりはしません。

やはり私は「社員」として売り上げに貢献したいと思いますし、
現在の立場を苦痛と思うようになってしまったため、転職することにしました。

■客先常駐の良い点は?
何かと悪く言われがちな客先常駐ですが、良い点もあります。
現場によって大きく変わると思いますが、
私の現場では以下の良い点がありました。

(1)大企業のネットワークシステムや設計資料を読み解くことで理解を深められる(2)様々な機器に触れられ、実務を通して機器の挙動を理解できる
(3)トラブル時でも、エンドユーザから直接責任追及されない
(4)機器が想定外の挙動をしたときは、ベンダに問い合わせをすることができる

元請けとなる大手SIerの正社員や、機器ベンダに所属していると、
上記(3)と(4)のどちらかに強い責任が発生すると思いますので、
徹夜なども厭わないものと思われます。(その分、給与は高いと思われますが )

一方で、協力会社という立場であれば、責任が薄まるため精神衛生上楽です。
(もちろん、雑な仕事で良いという意味ではありません)

■客先常駐の困った点は?
こちらも現場や所属会社によって大きく変わると思いますが、
私の現場では以下の点に困っていました。

(1)業務範囲が決まっていないため、依頼された仕事は断れない
(2)自社の売り上げに貢献するには、増員するか単価UPするしかない
(3)セミナーなどで名刺交換しても、自社に席がないため連絡を受けられない
(4)自社の管理職が同じオフィスにいないため、人事評価が不透明

(1)が本当にキツイところだと思います。
当初、対応予定ではなかったところまで急遽「お願いします!」と
言われてしまえば、基本的には対応する方針で動きます。

もしあなたが、客先常駐であり、自社チームのリーダがメンバの負荷を考慮して、
「対応可否は担当営業含めてご相談ください」等と言えるのであれば、
とてもいいチームですし、お客様とも良い関係であると言えます。

私のチームはとにかく引き受けるばかりで、
増員も「予算の都合」で断られることが続いていたため、
メンバの負荷が高くなる一方でした。

無茶な納期の業務を引き受けるなら、
せめて超過工数は精算を要求すべきかと思いますが、
これも自社の立場が常駐先に対して弱いため、ほぼ精算も成立しませんでした。

■転職するには?
特に難しいことはなく、職務経歴書と履歴書を電子版で作成し、
転職サイトに登録してWebから応募するだけです。
1度登録してしまえば、情報を使いまわせるので非常に効率的です。

私はエージェントサービスも使用して活動しました。
想定される質問や、過去、採用見送りとなった方の理由を開示してもらえるため、
対策がしやすいというメリットがあると思います。

サイトに登録すると大量に求人情報のメールが来ると思いますが、
面談確約だとかスカウトなどのワードがあっても、
書類を提出すると音沙汰がなかったり、不採用になったりするケースも多いため、
あまりアテにならないと思いました。

利用するサイトによって、求人内容が違ったりするので、
複数のサイトを利用すると良いでしょう。

また、志望する企業が具体的に決まっている場合、
エージェントや求人サイト経由ではなく、
企業のHPで直接応募できないかも確認しましょう。